ダンゴムシ飼育で使えるエコで効果的な夏の暑さ対策

この記事では海外のネッタイコシビロダンゴムシなどの飼育で使えるめちゃくちゃ簡単で、お金をかけないで、特別な道具も必要ない夏の暑さ対策をご紹介します。

目次

方法

方法は濡れたタオルで飼育ケースを覆うだけです。

スクロールできます
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濡れタオルの蒸発熱(気化熱)により中のケースの熱が奪われ、結果的にケース内部が冷やされるという単純なシステムです。

濡れタオルを被せる構造上、ケース内が暗くなり湿度も高くなる特性があります。アンバーダッキーなどの暗所かつ高湿度で飼育する海外のネッタイコシビロダンゴムシ飼育にうってつけの暑さ対策です。

効果

肝心の効果のほどを確認するためケース内とケース外に温度を測れる装置を設置し、10:00-18:00までの温度の推移を確認しました。

実験日は日中の気温が32℃以上の予報がされていた2025.06.18です。

※実験自体は9:00時から開始していますが、効果が十分に現れる1時間後の10:00からの数値を測定しています。
※画像の時計の時間がずれていますが、時計が狂っているだけで実際は10秒程度のタイムラグしかありません。

外温度

内温度

10:00ごろ

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外温度:30.3℃
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内温度:26.1℃

13:00ごろ

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外温度:31.5℃
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内温度:25.0℃

15:00ごろ

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外温度:32.0℃
内温度:25.1℃

16:00ごろ

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外温度:31.7℃
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内温度:25.5℃

18:00ごろ

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外温度:32.1℃
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内温度:25.9℃

ケースの外の温度に関しましては、ケースに被せた濡れタオルの上に計測装置を設置していたため、実際の外温度より2℃ほど低く、湿度は15%ほど高くなっていることを補足しておきます。

特に大きな効果が表れているのは15:00ごろ。ケース内側と外側で7℃程度の温度差が生まれています。この温度ならアンバーダッキーの活発な活動や繁殖行動が見られるため安心といったところではないでしょうか。

ケース内側の温度が上がり始めた16:00にも注目しましょう。このとき何が起きていたのかというと、タオルが乾いてパリパリになりはじめていました。このシステムは気化熱によって成り立っているので、蒸発する水分が失われれば冷却効果も失われるのは当然ですね。

18:00時ごろに内温度26.0℃付近まで上昇しているのも、乾燥がさらに進んで気化熱がほとんど発生しなくなったためです。

ですので、冷却効果を維持したいのであればタオルを保湿し続ける必要があります。

まとめ

今回の実験に際して使用したタオルは3枚。タオルが1枚だけで覆われた面と、タオルが2枚で覆われている面と、タオル3枚で覆われた天板。という構成でした。

タオルが厚く重なっている箇所は実験終了時の18:00まで湿った状態を保っていました。逆にタオル1枚だけの箇所は15:00ごろからどんどん乾燥が進み、冷却効果もぐんぐん薄くなっていきました。

ケースを完全に覆ってしまうと空気を取り込めなくなり酸欠のリスクがあるので、タオル4枚を使って空気穴をふさがない形で、ケースの8割くらいを覆ってしまうのが半日程度冷却効果を維持するのに効果的と言えそうです。

しかし、暑さの最盛期となる8月などはこの方法では冷却が間に合わない可能性もあるため、その時は諦めて冷房を使うのが最適といえそうです。

とはいえ、冷却効果を高めるブースト機能としても優秀なので、この夏のダンゴムシ飼育の暑さ対策にぜひ試してみてください。

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