アンバーダッキーのケースにコバエが沸きました・・・

この記事は昆虫飼育で発生したコバエを観察した記録です。

アンバーダッキー飼育に限らず、土を敷いて生き物を飼ったり植物を育てていると、かならず発生するコバエ。
今回沸いたのはおそらくキノコバエの一種。めちゃくちゃ小さなボディサイズを生かして、網戸の目をかいくぐって家の中などにも容易に侵入してくる招かれざる客です。
おそらくこの侵入者は、いい感じにジメジメした土がたっぷりあって、天敵もいないこの地に繁殖のために侵入したのでしょう。キノコバエの繁殖力は凄まじく、一度に数百の卵を産卵し、2週間程度でウジ虫として孵化し、その後一週間程度で成虫に羽化します。
アンバーダッキーの飼育ケースへの侵入経路は、100均で買った安価で粗悪な網戸を通気口のバリアに採用していたのでそこだと思われます。
「まー侵入されるだろうなー」と思っていたのでこれは想定内。というか侵入されてからが本番です。ここからは時系列を追って、キノコバエの栄枯盛衰の様子と、それに立ち向かった一人の人間の奮闘の記録をしたためたいと思います。

目次

序章~侵入・封印~

侵入を確認したのは4月の中旬でした。1匹の小さなハエがケースの中に侵入しているのを発見しました。
飼育ケースは防水プラスチックコンテナで、サイズは40cm25cm25cm。フタと側面に計3か所の通気口を自作したものです。
ハエは素早く基質の上を這いまわり、フタを空けて駆除しようとすると基質の中に潜り込み、こちらの攻撃を華麗に回避します。
この頃は、アンバーダッキーの幼虫も誕生し始めていて、あまり派手に駆除作戦を行えませんでしたし、どうしたものかと考えた末閉じ込めて観察してみるかとなりました。普通そうはならんやろ。
そうと決まれば、今ケース内にいるであろうキノコバエを封印しなければいけません。通気口のバリアにしていた100均の網戸の上から、追加で不織布(お茶パック)を貼り付けました。これで脱出も侵入もできない密閉ケースが完成です。
侵入から2日間ほどは、静かに観察していると時々基質の上を這いまわる様子が確認できました。おのれ忌々しい・・・ッッ‼

第2章~盛者必衰の理~

2025.05.01
ハエの侵入の事などすっかり忘れてお休み気分に浸っていたゴールデンウィークのある日。
その日、わたくしは思い出した。アンバーダッキーの飼育ケースにキノコバエを封印していたことを。
なぜ思い出したかというと、ケース内に3匹のキノコバエが闊歩していたからです。不織布バリアを採用して以来、飼育ケース内にハエの存在は確認していなかったので、この3匹のコバエちゃんたちは、このケース出身ということになるでしょう。忌々しい。
この日はケース内のメンテナンスの予定は無かったので、そのまま放置して経過を見守ることにしました。

2025.05.02
ケース内を闊歩するハエの数が増えています。目測でその数およそ10匹。みんな元気に基質の上を這いまわったり、時々飛翔してフタや壁に頭をぶつけています。
この日はケース内のメンテナンスのためにフタを開けなければいけませんでした。さすがに部屋の中でこれを開放するのはダメだと思ったので、お外でフタを開けて作業しました。
フタを開けたらみんな飛び去るのではないか?と思いましたが、1匹~2匹が飛んで行ったくらいで、ほとんどのハエたちが基質の中にもぐって隠れてしまいました。
メンテナンス時間は5分程度、メンテナンス後はフタを閉めて再び封印状態にしました。

2025.05.03
まずい。目測20匹程度のハエがケース内で宴会状態です。
翅をパタパタしたり、脚をすりすりしたり、不快害虫の名に恥じない不快っぷりを全身で表現しています。いや、見る人によってはかわいいのかな?
とにかく私はこいつらを見守ると決めたので、特に何もせずそのまま放置!

2025.05.04
まさに地獄なり。目測50匹、いや70匹程度のハエが所狭しと蠢いています。
気持ち悪いのは間違いないですが、ここまで大発生するとむしろ恐怖です。怖い。幸いなことに不織布バリアはハエの脱出を完全に抑えてくれています。家の中でこれらを解き放ってしまったらと思うと・・・やめよう、考えてはいけない。
この頃から駆除についても考えるようになりました。誘因殺虫剤は本来のケースの主であるアンバーダッキーにも甚大な被害を与えるからNG。それなら、外でフタを開けっぱなしにして、ハエたちを大自然に解き放つのはどうかと考えましたが、その間に違うハエが侵入・産卵してもっと大惨事になる未来が見えたので却下です。
結果、採用した作戦は霧吹き水滴トラップでした。
仕掛けはいたって簡単で、ケース内の壁面やフタに霧吹きで水滴を作るだけです。あとは封印して待っていれば、壁やフタめがけて飛んできたハエが水滴に脚や翅を取られて引っかかるというもの。
飼育している昆虫への負荷を最小限にできるエコなトラップです。
実はこの作戦は過去の昆虫飼育の際に発見し、莫大な成果を上げているので、今回も大いなる勝利をもたらしてくれると確信していました。
トラップをしかけたケースを封印し、翌日を待ちます。

2025.05.05
朝にケースを確認したところ、壁面とフタに大量のハエの亡骸が付着していました。すくなくとも70匹以上はトラップにかかっているようです。ん?ということは、昨日目視できたハエはほんの一部で、もっと大量のハエがこのケース内にいた可能性が高いのか・・・やばぁ。
一方生きているハエはというと、目測で30匹程度確認できます。昨日の過密状態を見た後だと、ずいぶんマシに感じるのは感覚のマヒです。
トラップにかかったハエをよく見てみると、いくつかのハエの周囲に何やら白くて小さいツブツブがあります。これは卵ですね。小さい個体なら20-30個程度。大きい個体だと50個以上の卵が見えます。忌の際に産み落としたという事でしょうか?そういえばゴキブリもそんな感じの事すると聞いたことがあるので、昆虫たちの生存戦略ということなのかもしれませんね。
これらが孵化してしまったら大惨事になるのは火を見るよりも明らかなので、死骸も卵もティッシュで綺麗にふき取りました。ふき取りが終わったら、再び水滴トラップを設置して封印しました。

2025.05.06
この日もトラップは絶好調!目測で50匹程度のキノコバエが天に還りました。
生きているハエはというと20匹程度でしょうか?前日よりも少なく見えます。トラップにかかった数匹のハエはやはり産卵しているようで、端的に言ってグロいです。ダークソウル3を思い出します。
前日と同じく、亡骸と卵をきれいに処理して、トラップを再設置して、再度封印しました。

2025.05.07
トラップにかかっているハエは15匹。生きているハエは10匹程度になりました。水滴トラップ最強!
よく観察すると、翅が変形して飛べないハエがちらほら見えます。もともと奇形で誕生した個体もいるのでしょうが、さらによく観察すると、暴れてトラップから解放されるハエが一定数いるようです。この時に翅にダメージを負って二度と飛べない体になる個体がいるという事がわかりました。

君たちの体がこうなったのは私の責任だ。だが私は謝らない。

2025.05.08
ハエの数は減少の一途をたどります。トラップにかかっているハエは10匹。生きているハエは5匹程度になりました。特筆すべきことはないので、トラップを再設置して封印!

2025.05.09
前日とほぼ同じ!

2025.05.10
ついにここまで来ました。生きているハエは1匹のみ!トラップにかかっているハエも3匹だけです!ですがここで油断しないのが肝心です。ケース出身のハエがケース内で大繁殖する”セカンドウェーブ”はすぐ来るかもしれませんからね!というわけでトラップを設置して封印です。

2025.05.11
ケージ内に平穏が戻りました。生きているハエは目視できず。トラップには1匹のハエがかかっているのみです。セカンドウェーブの大発生は怖いですが、ケース内の湿度が許容限界に達しつつあったので、ここで一度トラップの設置を中止しました。

2025.05.12
この日もハエは確認できません。事実上の鎮圧完了といってよいでしょう。
今回の経験のおかげで、コバエを封じ込める方法と駆逐に要する期間を知ることができたので、今後の昆虫飼育における大きな収穫となりました!

まとめ

その後も経過観察を続けていますが、時々1匹のキノココバエがウロウロしている程度なので、都度都度対応することにしています。
気がかりなのは、このコバエたちがケース内で発生したコバエの子供たちなのかという事です。
もしそうだとしたら、第2次コバエ大発生は秒読みなのかもしれません・・・。

またコバエの大発生を確認したら奮闘して、その記録を記事にしたいと思います!

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